エリスリトールとは?危険か安全か?特徴・使用感まるわかり
ダイエット中で糖質を制限していても、罪悪感なく使える甘味料といえば「エリスリトール」です。エリトリトールとも言います。
エリスリトールを知らない方にどんな特徴をもつ甘味料なのか、危険性や安全性、本当に太らない糖質なのか?老けない糖質?どんな味?など使ってみてわかったことも含めてまとめてみました。
エリスリトールについて徹底解説
はじめに
エリスリトールって何 ? なんか体に悪そう…クセ強そうな名前だな…はじめてエリスリトールの存在を知った時の感想です。
調べてみると、エリスリトールは糖質ですが、糖類とは違う「糖アルコール」に分類されるもので、発酵食品に含まれる希少糖だとわかりました。
希少糖 ? 糖アルコール?
発酵食品 ? 味噌とか醤油とかチーズとか ?
そうです。他にもワイン、清酒などの発酵食品、ぶどうやメロン、牛やヒトなどの哺乳動物の体液にも含まれる糖質だったんです。
エリスリトールってなに?
エリスリトールについてまずは、特徴を簡単にまとめてみました。
これだけだと分かりずらいと思いますのでこの後、わかりやすく解説しますね。
エリスリトールの特徴
エリスリトールがどんなものか大体わかったと思いますので、もっと詳しく特徴について解説します。
- エリスリトールは糖質では唯一のカロリーゼロの甘味料であり、厚生省のエネルギー評価法により 0kcal/gと認められています。
コーヒーや紅茶に砂糖は使いますか? 砂糖5g、ティースプーン1杯で約19kcalあります。
エリスリトールならどれだけ使っても 0kcalです。
カロリーが発生しないのは、体内に吸収しても代謝されないのでエネルギーとして利用されないからです。
飲み物や料理の味付けをエリスリトールに置き換えれば、かなりカロリーをカットすることができます。
- エリスリトールは体内で代謝されないので血糖値を上昇させません。
血糖値を上昇させない=太らない ?
食後の血糖値を上げるのは糖質です。
糖アルコール?お酒?って思いますよね?
糖アルコールは化学式では名前の通り、糖の構造とアルコールの構造を持ったものですが、お酒のアルコールとは別物なので食べても酔っぱらいません。
糖アルコールは甘味料です。
エリスリトール以外にも、キシリトール、マンニトール、ソルビトールなど。聞いたことありますよね。これらは糖アルコールです。
体に吸収されにくいので、カロリーと糖質を抑えながら甘味を付ける甘味料としてダイエット食品によく使われています。
因みに、エリスリトールは0kcalですが、同じ糖アルコールのキシリトールは、3kcal / gのエネルギーがあります。
- 糖アルコールは他の糖質に比べて血糖値を上げにくいのですが、そのなかでもエリスリトールだけは血糖値を一切上げません。
エリスリトールは、天然の糖アルコールに分類される希少糖のひとつです。
希少糖とは自然界で存在の少ない希少な糖のことで、英語で「レアシュガー」といい単糖、糖アルコールで50種類以上存在していると言われています。
エリスリトールは、虫歯を予防する効果があります。
なぜかというと虫歯菌はエリスリトールを代謝することができないので、虫歯の原因となる酸や、虫歯菌の住みかとなる歯垢をつくることができないからです。
エリスリトールをそのまま舐めると舌がひんやりします。これはエリスリトールの特徴で吸熱作用が起こるからです。
エリスリトールが水分に溶けた時に熱を吸い込み、温度を下げることで冷たく感じるのです。その特性を利用した飲料やお菓子などもありますよね。
例えば、エリスリトールが配合された飴は冷涼感が得られるのが特徴ですが、エリスリトールの粉末を入れることで、舐めて粉末が溶けるときにひんやり感が得られるようにしているようです。
でもこれは結晶状態で食べた場合におきる反応なので、料理で煮たり炒めたりに使えば気にならないですよ。
糖アルコールは、一度に大量に食べると緩下作用により下痢をおこすことがあります。
小腸であまり吸収されず大腸に届くと、浸透圧により保水性を高め、細菌の活動で腸が刺激されることで起こると考えらています。
プルーンには糖アルコールのソルビトールが含まれているので、一度にたくさん食べるとお腹が緩くなりますよね?
- エリスリトールは、90%以上が小腸から体内に吸収されるので他の糖アルコールに比べ、最も下痢になりずらいのが特徴です。
体内に吸収されても血中で 代謝されないのでほとんどが尿として排出されるため血糖値にも影響がありませんし、カロリーもゼロです。
だから糖アルコールのなかでもエリスリトールは使いやすく人気なんでしょうね。
- エリスリトールは、老化を進める原因となるAGEをつくりません
AGE(終末糖化産物)は、AGEs(終末糖化生産物)ともいわれ、美容や健康に影響を及ぼす物質です。
このAGE (終末糖化産物) とは、タンパク質と糖が加熱されるとできる物質で、老化を早める原因となります。
エリスリトールを使ってみた感想
甘味度は砂糖の約70%~75%程度ですが、砂糖の甘味に近く煮物や炒め物に使っても充分甘みを感じます。
他の低カロリーの甘味料に比べて砂糖に近い味わいなのは、エリスリトールは糖質だからだと思います。
個人的にはさっぱりとしていて、甘味が後を引かず使いやすいですが、以前料理に使っていた三温糖と比べると、コクがない甘味かな?という感想です。
でも酢の物にはこのエリスリトールの、すっきりと後をひかない甘みが丁度よく、砂糖で作るよりも好みの味です。
コクが足りなければ、GI 値が低い「本みりん」を使えばまろやかなコクと照りが加わりますし、甘みが足りないと感じたときは、甘味度の高いステビアと併用して甘みを足すこともできますよ。
ゼリーやプリンやおから蒸しパンにもエリスリトールを使いますが、普通においしくダイエット中でも甘みを味わえるので大満足です。
究極の美味しさを追求するのであれば砂糖にはかないませんが、砂糖の70%~75%もの甘みがありカロリーゼロで、しかも血糖値を上昇させないのであれば、少々味に深みやコクが足りなくても文句はいえませんよね。
糖質制限中にも甘いものを我慢しないで食べられることで、ストレスにならないのがエリスリトールを使う最大のメリットだと思っていますので。
エリスリトールのデメリットは、砂糖に比べコストがかかることくらいでしょうか。でもこれは、体型と健康維持のための必要経費だと思っています。
それ以外は個人的にはメリットの方が大きいですね。 エリスリトールの副作用の下痢もないですし。
エリスリトールは、冷たいものには溶けにくいのでヨーグルトに入れて食べると特有の冷涼感が味わえます。エリスリトールの食感が嫌でなければ、すっきりとした甘さがヨーグルトによく合いますよ。
ほかにも、グリーンスムージーにエリスリトールを少し入れると青臭さが気にならなくなります。これはエリスリトールのマスキング効果でポリフェノールの苦みや渋みを穏やかにするからです。
エリスリトールの 安全性について
エリスリトールは、牛の髄液やヒトの血清にも含まれていますが、エリスリトールという名前からか、危険な食品なのでは?と思われがちなようです。
でも安心してください。エリスリトールは、然るべき試験の結果で安全性が認められています。
その高い安全性から1日の摂取許容量も定める必要がないとの評価を受けていますが、エリスリトールは難消化性の糖質なので、一度に大量に摂取すると体質や体調によっては下痢をひきおこすことがあるので、摂取量の目安を40gとしています。
エリスリトールにアレルギーがない限り、危険性はなく、安全で安心して使える甘味料である事は確かなようです。
エリスリトールは急性毒性試験、亜急性毒性試験、慢性毒性試験、変異原性試験等々の動物試験およびヒトでの臨床試験によりその安全性が確認されている。
出典:エリスリトール JST
出典:三菱ケミカルフーズ
おわりに
料理の味の決めてとなる甘味。以外とどんな料理のレシピにも砂糖が必要なんですよね。
エリスリトールは、食生活を変えずに糖質、カロリーを抑えることができダイエットを確実にサポートしてくれるので、個人的には『ダイエッター必須甘味料』と名付けたいくらいです。
糖質の摂りすぎは、肥満や病気を招くだけではなく老化を早める原因にもなります。
エリスリトールは、なかなか使える甘味料ですよ。