エプソムソルト「硫酸マグネシウム」の入浴剤の効果効能を調べた結果と硫酸マグネシウムのお風呂に入ってみた感想、体感をまとめました。
お風呂好きダイエッターの私的考察ですがよかったら参考にしてみてください。
エプソムソルトにはどんな効果効能があるのか ?
エプソムソルト(硫酸マグネシウム)は、海外の有名人が使っていることで 一躍有名になりましたが、欧米では古くから入浴剤として使われていてドラッグストアやスーパーマーケットで手軽に購入できるポピュラーなものです。
お風呂以外でも捻挫の湿布にしたり、虫刺されに使ったり、巻き爪の治療にも使うそうです。
硫酸マグネシウムは肥料としても使われていますね。マグネシウムは光合成に必要な成分です。
そんな植物も健康にするマグネシウムはダイエットや美容にも不可欠なミネラルです。
そんな硫酸マグネシウムとはどんなもので、どんな効果があるのか??
エプソムソルトとは?
上記は呼び名が違うだけで同じ物質です。
エプソムソルトとは硫酸マグネシウムのことで、 マグネシウム、硫黄、酸素が含まれた物質です。
ソルトといっても塩ではありませんし、硫酸といっても肌が溶けたりもしません。
硫酸マグネシウムは海水の成分で、塩化ナトリウム、塩化マグネシウムの次に多く含まれているミネラルです。
エプソム鉱泉について
16世紀頃、イギリスのロンドン郊外にあるエプソムに湧いた水を牛が飲まないことから、その水の成分に硫酸マグネシウムが豊富に含まれていることが判明しました。この水がエプソム鉱泉(Epsom Wells)
エプソムソルトは塩ではないのに何でソルトなの?と思いますよね。
硫酸マグネシウムが塩化ナトリウムに似た形状の結晶であることからソルトと名がついたようです。
「Epsom Wells」というエプソムの鉱泉街を舞台にした喜劇も上演されたり、ロンドンからそう遠くない距離にあるエプソムには、その水を求め貴族も訪れるほど人気を博した鉱泉の療養地だったようですよ。
サルフェートについて
硫酸マグネシウムは、英名だとmagnesium sulfate(マグネシウムサルフェート)
サルフェートには、利尿作用、体内の有害物質を排除するデトックス効果、便通を促すことでのダイエット効果、新陳代謝を高める働きもあり、温泉の他にミネラルウォーターにも含まれている成分です。
硫酸塩なんて聞くと体に悪そうなイメージですよね。
でも体に悪い成分なら、誰も温泉に入らないでしょうし、ミネラルウォーターも飲まないはず。
強い酸性の硫酸とは異なりますのでご安心ください。
このサルフェートはヨーロッパの地層に含まれている成分なので、ヨーロッパ産のミネラルウォーターに含まれていることが多いです。
フランス産ミネラルウォーター「エパー」や「コントレックス」は、サルフェート含有量がとても多いことで有名です。
コントレックスは、デトックス効果が高いのでスリムウォーターなんて言われています。
正直おいしくはないですけど、利尿作用や便通を良くする効果は確かにありましたね。
エプソムソルトのデトックス効果はこのサルフェートの作用によるものもあると思います。
エプソムソルトと正苦味泉
正苦味泉はマグネシウム硫酸塩泉のことで、マグネシウムを含んだ温泉ですが「正に苦い味がする温泉」という意味でしょうか。
せいくみせんと読みます。
マグネシウムなのでなめると苦いです。
そりゃ牛も飲まないはずです。
因みに、正苦味泉は泉質の旧名で現在は「マグネシウムー硫酸塩泉」。
旧名の方がどんな泉質か分かりやすいですね。
エプソムソルトMgSO₄は正苦味泉と同じですね。
濃度の差はあれど成分が同じであれば温泉と同じような効果効能も得られるのでは?
マグネシウム硫酸塩泉(正苦味泉)は、脳卒中の湯、傷の湯として有名です。
マグネシウムイオンの働きで動脈硬化、高血圧症にも効果があるといわれる温泉ですが、日本には数が少ない温泉のひとつです。
硫酸塩泉は、陽イオンの成分で3つに分けられます。
陽イオンがカルシウムなら石膏泉、ナトリウムなら芒硝泉。
硫酸塩=サルフェート
硫酸塩泉として共通している効能が火傷や外傷に効くということ。
3つ共通の硫酸塩に何かがあるはず。
昭和27年の論文に以下のような実験結果がありました。
硫酸塩泉の入浴で硫酸イオンが体内に進入するのかを明らかにする実験により、体内に入った硫酸イオンの一部がコンドロイチン硫酸の形で結合組織に固定し、37℃10分浴よりも、45℃10分浴の方が、37℃10分浴よりも37℃30分浴の方が、1日1回入浴よりも、3日間毎日一回入浴の方が、低張溶液よりも高張溶液入浴の方が、健康皮膚面より火傷皮膚面の方が浴後、体内に侵入して存在する硫酸イオンの含有量が多い。
出典:岡山大学温泉研究所報告 芒硝泉入浴による硫酸イオンの体内侵入について
この研究では硫酸塩泉の3つの泉質の中のひとつ芒硝泉(ナトリウムー硫酸塩泉)が題材になっていますが、陰イオンの硫酸イオンは共通しているのですべての硫酸塩泉の硫酸イオンは体内に進入し、傷を修復する働きがありこれが傷の湯といわれる理由なのでは?
エプソムソルトのマグネシウムには炎症を緩和し、痛みを和らげる鎮痛、鎮静効果があるのでスポーツ選手にも愛用者が多いです。
運動後エプソムソルトのお風呂に入る入らないでは、後々の筋肉痛の度合いが違ってきます。
エプソムソルトMgSO₄=正苦味泉??
エプソムソルト(硫酸マグネシウム)が傷口や筋肉痛に効くと言われているのが、硫酸塩泉の効能と同じということで納得がいきます。
エプソムソルトのダイエット効果
わたしは、約40℃のお湯に12分~15分位浸かると体温が約1℃上昇します。
1℃の体温上昇で基礎代謝量は13%アップします。
サルフェートのデトックス促進効果、マグネシウムの温熱効果による基礎代謝の向上、発汗作用、入浴での静水圧の作用などによるむくみの解消やダイエットの効果はありました。
これはエプソムソルトだけではなく、入浴での物理作用による効果も大きいです。
エプソムソルトのデトックス効果
疲れた日にエプソムソルトを入れて入浴するとコリを緩めて疲労物質などの老廃物を流してくれるので尿量が増えます。
これはサルフェートのデトックス作用とお風呂の温熱効果と水圧によってナトリウム利尿ホルモンが刺激され、利尿効果が高まるからではないかと思っています。
エプソムソルトの美肌効果
硫酸塩泉には、肌の皮脂を洗い流し角質を軟化してなめらかなお肌にする効果があることから美肌の湯ともいわれています。
また、マグネシウムの効果でお肌の水分量を上げるので、エプソムソルトのお風呂に入ると肌がうるさらになります。しっとりとは違う、もっとさっぱりした感じ。
肌の内側に水分を保持しながら肌表面はクリアになるような。
エプソムソルトは、ニキビ予防、あせも予防など夏にも役立つ入浴剤です。
洗浄力が高いことから硫酸塩はシャンプーなどにも入っていますよね。
頭皮を洗えば皮脂汚れをスッキリ取り除いてくれます。
エプソムソルトの濃度について
エプソムソルトの使い方には0.1%~0.2%の濃度になるような記載がありますが、0.1%よりも0.2%で入浴した方がよく温まり保温効果も高かったです。
個人差があると思いますので自分に合った濃度で入浴してください。0.1%でも充分に効果を感じる方もいます。
180Lのお湯に対してエプソムソルト360gで0.2%
デトックス効果が高いからか、あまり長く入浴すると疲れます。ぬるめのお湯に20分ぐらいがいいようです。
お風呂から出るときにシャワーで流さずそのままの方が保温効果は高いです。
シークリスタルスのエプソムソルトは細粒なので顔のマッサージにも使えます。
食品添加物のエプソムソルトは口に入っても安心ですし、うがいや歯磨きにも使えるので便利です。
硫酸マグネシウムは、工業用から食品用まで色々な規格のものがあり、雑貨、浴用化粧品、食品添加物グレードのものまであります。
エプソムソルトとあかすり
夏は暑くて湯船に浸かりたくない日もありますよね。
背中は皮脂が原因で吹き出物ができやすい場所なので、エプソムソルトを溶いたお湯に浴用のシルクタオルを浸してそれで身体を洗います。
硫酸マグネシウムの効果でさっぱりします。
肌の新陳代謝、お肌が生まれ変わることをターンオーバーといいます。
古い細胞は新しい細胞にどんどん押し上げられて肌の表面で垢となってはがれますがこの生まれ変わる周期は年齢によって変わってくるんです。
なんか前よりお肌がくすんで見えたりごわついているのは、ターンオーバーの周期が前よりも長くなったのかもしれません。
エプソムソルトで入浴し角質を軟化させてからシルクのあかすりタオルで優しくなでると肌を傷めずに古い角質がとれるので、月に一度のお楽しみにしています。
エプソムソルトとストレス
マグネシウムには交感神経を抑制し、ストレスで緊張状態の筋肉を緩める働きがあります。ストレスを感じる状態が続くと体内のマグネシウムはどんどん使われ、足りなくなるとイライラしやすくなります。
このストレスによる緊張状態を解くには副交感神経を優位にする必要があります。
そこで役にたつのが入浴とエプソムソルトのマグネシウム。
入浴することで重力から解放され、首まで浸かると浮力の作用で体重が約10分の1になります。いつも体を支えている筋肉や関節の負担を減らしてゆっくり湯船に浸かれば筋肉が緩みリラックスできます。
この至福の時間を毎日つくれば自律神経のバランスが整って免疫力を上げることにつながります。
最後に
以上がエプソムソルト(硫酸マグネシウム) についての体感のまとめです。有識者ではない素人の美容好きの観点から考察してみました。
塩化マグネシウム(にがり))をお風呂に入れてみた感想もまとめていますのでよかったら併せてお読みください。
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